カイロプラクティックではイネイトインテリジェンス(=先天的叡智、先天的治癒能力などと訳されることが多い)といって人間が元々持っている生きる力を最大限発揮できる身体にしていくことを目的としていて、それは脳幹(中脳、橋、延髄、間脳)に存在すると考えられています。
当院は、脳幹も当然重要ですが、元々東洋人は腹と腰の文化で、生命の根源というか原初的な生きる力は丹田(解剖学的には腸しかない部分)と仙骨に宿ると考えていて、まず仙骨の調整から入ります。
これは中心となるところから身体全体を整えていく考えですが、外側の器や管の部分である筋肉や骨格、内臓(口、食道、胃、腸、肛門は外側と考えています)なども重要です。
身体均整法には「三原則」という考えがあり、平衡性、可動性、強弱性という3つの要素がバランス(均整)された身体を理想としています。
※「三原則」を表した身体均整師会のロゴ
平衡性: 見た目のバランスが良いか=左右の耳、肩、骨盤の高さの違いが揃うだけでなく、前後、上下のバランスが整っているか
可動性: 動きのバランスが良いか=どこかが動き過ぎたり、動かなかったりしていないか。
強弱性: 身体の強弱のバランスが良いか=身体のなかで強過ぎるところと弱過ぎるところがないか。強すぎれば脆くなり、弱すぎれば支えられない。
これに加えて、東洋医学の五行(肝、心、脾、肺、腎)のバランスを整えることも重要です。
とはいえ、人は生まれ持った因果があり、すべてのバランスを整えることは出来ません。
もしそうなれば、人の個性はなくなってしまいますし、スポーツ選手や音楽家等のパフォーマンスが落ちるのは間違いないです。
人が自分の人生を生きていく過程で何かのバランスが崩れた時、“からだ”のことならば我々整体師の出番だと思っています。